2025/09/18 15:36


昭和中期の木綿襤褸もんぺは、単なる古い衣服ではなく、日本の暮らしや手仕事の記憶を宿した野良着です。農作業や日常の労働のために作られ、繰り返し補修されながら使われてきた布は、一枚ごとに異なる表情を持ち、時間の経過が生む深い味わいを感じさせます。


前後セパレート仕様で紐を結んで履くスタイルは、当時の着方をそのまま体験できる点も魅力です。つぎはぎや補修の跡が織りなすパッチワークのようなデザインは、単なる「古布」を超え、生活の痕跡や力強い美しさを伝えます。両面にわたる独特の風合いは、布そのものの魅力として存分に味わえます。


現代では、襤褸もんぺはヴィンテージファッションとしてだけでなく、ハンドメイドやリメイクの素材としても注目されています。バッグや小物、洋服の一部に取り入れることで、オリジナリティあふれる作品作りが可能です。また、海外でも noragi(野良着)やBOROテキスタイルとして高く評価されており、日本の古布文化の魅力を世界に伝える存在として人気があります。


この襤褸もんぺは、ただの衣服ではなく、過去と現代をつなぐ「布の物語」です。手に取ることで、昭和の暮らしの息づかいや、布が刻んできた時間を感じることができます。




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