2025/09/19 15:25
昭和初期〜中期に作られた野良着ジャケットは、縞模様の木綿布を表に、無地の木綿布を裏に用いた独特の一枚です。縞は控えめでありながら規則的なリズムを描き、静かに視線を引きつけます。肩や身幅、袖の裁ち方には当時の暮らしの工夫が感じられ、布の厚みや織りの質感は羽織った瞬間に自然な立体感を生み出します。
裏面の無地は、縞模様の印象を引き立てながらも、さりげない余白として着こなしに落ち着きを添えます。布を手に取り、袖を通すたびに、過去の時間と現代の生活が重なる感覚を覚えるでしょう。日常のカジュアルな装いに自然に溶け込むだけでなく、リメイクやハンドメイドの素材として布の個性を新しい形で活かすこともできます。
このジャケットは、単なる古着ではなく、昭和の野良着ならではの静かな存在感と、今のライフスタイルに馴染む柔軟さを併せ持つ「古くも新しい」一枚。着るたびに、過去と現在が交わる時間をそっと感じさせてくれます。
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