2025/09/23 17:43
大正ロマンの香りをまとったトンビマントは、ほとんどがブラックで流通する中、この個体はくすんだサーモンピンクという非常に珍しい色味を持っています。その落ち着いたトーンは、上品で大人っぽい雰囲気を演出し、コーディネートに自然に溶け込みます。トンビマントのデザインは、肩から腕にかけて広がるケープ状のシルエットが特徴で、羽織るだけで動きのある優雅な印象を作り出します。この独特の形状がまるでトンビが翼を広げているように見えることから、日本では親しみを込めて「トンビ」と呼ばれました。
日本におけるインバネスコートの歴史は、明治後期から昭和初期にかけて、防寒用として取り入れられたことに始まります。当時は洋装と和装の両方に馴染む外套として人気があり、特に大正時代の都市生活者や文化人の間で重宝されました。このトンビマントも、そのような背景を持つ一着であり、着る人に時代の雰囲気をさりげなく伝えるアイテムです。
希少なジャパンヴィンテージとしての価値に加え、ウール素材ならではの柔らかく温かみのある手触りは、普段着としても十分に楽しめます。アンティークならではの存在感を保ちながら、日常に自然に取り入れられるのも魅力です。今後、同じ色味や状態で出会える可能性は極めて低く、ヴィンテージ愛好家や、大人の落ち着いたカジュアルスタイルを好む方にとっては、まさに唯一無二の逸品といえます。
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