第二次世界大戦の時代、日本の職人たちは日常着から軍用まで幅広い服を手掛けていました。その中でも、旧日本軍に納入されたジョッパーズパンツは、単なる戦闘服ではなく、仕立ての美しさと機能性を兼ね備えた衣服でした。膝上のゆったり感と膝下のテーパードが生む独特のシルエットは、乗馬や行軍、日常の活動を快適にしながらも、着る人に堂々とした印象を与えます。

このウール製ジョッパーズは、当時の上質な素材感と職人の丁寧な裁断が残る貴重な一着です。履くたびに柔らかさが増し、体に馴染む感触が歴史を手触りとして感じさせます。シンチバックはありませんが、その分、腰周りのラインは自然で現代のスタイルにも馴染みやすく、シャツやジャケットとのコーディネートにも最適です。

飽和したヴィンテージミリタリーの世界では見過ごされがちな、日本ならではの細やかな仕立てと素材の質感を体感できる一着。コレクターやヴィンテージ愛好家にとって、単なる古着ではなく、歴史と物語を感じられる特別なパンツです。

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